2026 年 8 月 27 日 ホームページの基本 Mirais チーム / 風間 読了 約 6 分

YouTube で講座を配信して、本当に大丈夫ですか。

この記事の目次

ノートPCに映る動画と、メモを取る手元

結論から言います。

YouTube の限定公開動画を「お金を払った人にだけ渡す」運用は、規約違反です。 チャンネル停止になれば、受講生も巻き込まれます。 動画の置き場所は、Vimeo の Starter プラン(月 $12 前後)に移すのが現実解です。

ちなみに、これは私の知り合いの講師の方が去年、実際に止められた話でもあります。 ご商売の根幹に関わる話なので、感情を抜いて整理しておきます。


「みんなやっているから大丈夫」が、いちばん危ない

オンライン講座、オンラインサロン、有料セミナーの見逃し配信。 中身を YouTube の限定公開動画で配って、URL を「お金を払った人にだけ渡す」方法。

たぶん、これを読んでいる方の半分くらいは、心当たりがあると思います。 便利だし、慣れているし、再生は安定するし、無料で置けるし、周りの講座運営者もみんな使っている。 これだけ揃っていれば、選ばない理由のほうが少ない。

ただ、便利と、規約上認められている、は別の話です。 ここを混同したまま数年運営すると、ある日突然、足元が崩れます。


YouTube 規約のどこに引っかかるのか

YouTube 利用規約の「許可と制限事項」には、こう書かれています。

本サービスまたはコンテンツのいずれかの部分に対しても、アクセス、複製、ダウンロード、配信、送信、放送、展示、販売、ライセンス供与、改変、修正、またはその他の方法での使用を行うこと(明示的な許可がある場合を除く)。

引っかかるのは「販売」「ライセンス供与」「アクセス」の三語です。

限定公開動画の URL を、受講料を払った方にだけ渡す。 技術的には Google も認める動作です。 ただ、Google はそれを「YouTube のコンテンツへのアクセス権を販売している」と解釈します。

正確に言うと、Google が公式に用意しているのは、チャンネルメンバーシップと有料コンテンツ機能です。 これを使わずに、外部で受講料を集めて限定公開動画を配る運用は、規約の枠の外です。 明文で「禁止」と書いてあるわけではないのですが、解釈の上ではアウト側に置かれます。


具体的に、どこからがアウトか

実際の運用に置き換えてみます。

次のような使い方は、規約の上ではアウト側に入ります。

逆に、次のような使い方は問題ありません。

差は一つだけです。「お金を払った人だけが見られる仕組み」になっているかどうか。 ここを境に、グレーから黒に変わります。


違反すると、何が起きるか

実際に起きうるのは、次のようなことです。

  1. 動画の削除
  2. チャンネルへの違反警告
  3. 警告が3回積み重なると、チャンネルそのものが停止

YouTube は通報とシステム検知の両方で動いています。 受講生の方が悪意なく動画 URL を SNS に書いてしまった。 解約された元会員の方が腹立ち紛れに通報した。 そういう小さなきっかけで、ある日いきなり、止まります。

そして、チャンネルが止まった瞬間に、これまで蓄えてきた受講生向けの動画は、全部、見られなくなります。 配信側だけではなく、お金を払ってくれた受講生の方も、です。

ここが、いちばん怖い部分なんですよね。 ご自分が困るだけならまだ覚悟もできますが、お客様にも迷惑が及ぶ構造が残っている。 これは個人差ありますが、お客様への信頼を回復するのに、半年〜1年かかります。


それでも YouTube を使ってしまう理由

責めたい話ではありません。 理由は分かります。

これだけ揃っていれば、選びたくなって当然です。 私自身、新しいサービスに移るのが面倒で、半年くらい先延ばしにした経験があります。

ただ、便利と、規約上認められている、は別の話です。 そして、規約は YouTube 側が決めるもので、こちらは従う側にあります。 数年単位で講座を続けていくなら、置き場所は、規約の側から見て安全な場所にしたほうがいい。 これは結論として、書いておきます。


では、どうするか

代替の選択肢はあります。 動画の置き場所として、有料講座やサロン運営に正式に対応しているサービスを使う方法です。

選び方の基準は、次の三つで考えるとシンプルです。

  1. 利用規約で「有料配信」「会員制配信」を許可しているか
  2. 動画の埋め込み先を、自分のドメインに制限できるか
  3. 月額が、続けられる範囲に収まっているか

このうち、個人事業主の方が現実的に使えるのは、Vimeo です。

Vimeo は規約上、有料コンテンツや会員制サイトでの利用を許可しています。 埋め込み先をドメイン単位で制限する機能も、有料プランに含まれています。 具体的な使い方とプラン選びは、別の記事に書きました。

ここから先は、現場で選んでください。 Vimeo 以外にも Wistia や Brightcove のような選択肢はありますが、月額や運用負荷を考えると、最初の一歩は Vimeo Starter が無難です。


Mirais では、置き場所と受講管理を別々に持ちます

Mirais では、動画講座を運営される方が、動画の置き場所と、受講生の管理を、別々に持つ構成をおすすめしています。

具体的には、動画は Vimeo に預けて、受講管理と視聴ページは Mirais の会員ページで持つ。 こうしておけば、片方に何かあっても、もう片方は無事です。 動画も、受講生も、両方を一つのサービスに預けてしまうと、そのサービスが止まった瞬間に全部が止まります。

「全部入り」のサービスは便利ですが、便利と、安全は、これも別の話なんです。


まとめ

要点は三つです。

  1. YouTube の限定公開動画を、お金を払った人にだけ渡す運用は規約違反です。
  2. 違反が積み重なると、チャンネル停止のリスクがあります。受講生も巻き込まれます。
  3. 動画の置き場所は、Vimeo に移すのが現実解です。Starter プラン(月 $12 前後)から始めれば充分です。

「みんなやっているから大丈夫」では、いつか足元をすくわれます。 ご商売を長く続けるなら、置き場所だけは、正しい場所に整えておく。 そのほうが、結局、楽です。


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システム・技術担当
LPの組み方・ご商売の仕組み化が専門。技術の話を「IT苦手な方にも分かる言葉」に翻訳するのが仕事。男性ビジネスマン読者向けの骨太な解説も。
得意:LP設計・ご商売の仕組み化・サイトの基本
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