2026 年 8 月 24 日 写真と世界観 Mirais チーム / 七瀬 読了 約 6 分

写真が苦手な方へ。自然光だけで整える、1 つのコツ。

この記事の目次

窓辺の白いテーブルに置かれた一輪挿しと、やわらかい朝の光

朝でした。

光が、薄くて。

お茶を、入れました。

七瀬です。今日は、光のお話を、1 つだけ。

結論を先にお伝えします。被写体を、窓の横に置く。 これだけで、写真は変わります。時間とカーテンと背景は、その先の仕上げのお話です。

撮れない日が、続いていませんか

ご自分のサービス紹介に、写真を 1 枚足したい。

頭ではそう思っているのに、いざカメラを構えると、なんだか違う色になる。なんだか、薄暗い。なんだか、自分の店っぽくない。

何度か撮り直して、結局その日のうちには載せられず、保留のフォルダだけが、増えていく。

これは、機材の問題じゃありません。

光の置き方の問題です。

写真は、被写体ではなく、光で決まります。そして光は、たった 1 つの場所を変えるだけで、まったく別の表情になります。

その 1 つ、をお話します。

私の失敗を、先に書きます

正直に書くと、私も、何年も「写真が下手な人」でした。

美大の卒業制作のとき、自分の作品を 50 枚くらい撮影しました。蛍光灯の真下で、机にそのまま置いて、ひたすら正面から撮りました。提出してから先生に「これ、被写体に光が当たってないね」と言われて、けっこう、しんとしました。

そのときは「自分にはセンスがない」と思ったんです。あれは、たぶん 5 月の半ばだったと思います。曇った日でした。

3 年くらい経って、ある写真家の方の小さなワークショップに行きました。1 時間半くらいだったかな。先生がやったことは、机を窓のところに動かして、被写体の置き方を 90 度ずらしただけです。

「これ、同じ被写体ですよ」と先生が言ったとき、ほんとうに、別のものに見えました。

うまく言えないけれど、光が変わると、被写体は呼吸を始めるんです。

それから、光の置き方だけを、ずっと意識するようになりました。機材は、いまだに同じスマホです。

まず、窓の「横」に置く

これだけです。

被写体を、窓の 正面ではなく、横 に置く。

窓の正面、つまりカメラ側に窓があると、被写体は逆光になります。顔も、お皿も、商品も、シルエットになって、輪郭が黒くつぶれます。

逆に、被写体の背中に窓があるパターン。これも、被写体側が暗くなります。スマホは明るく補正しようとして、背景が真っ白に飛びます。

正解は、被写体の 横から 光が来る位置。

配置 結果
カメラと窓が同じ向き(順光) のっぺりする・影が消える
被写体の背中に窓(逆光) 背景が白飛び・被写体が暗い
被写体の横に窓(サイド光) 立体感が出る・素材の質感が見える

サイド光が、いちばん「ちゃんと見える」光です。

横からの光は、被写体に「呼吸」を作ります。影が片側にやわらかく落ちて、もう片側にハイライトが乗る。それだけで、平面だった被写体が、ふっと立ち上がります。

時間は、お昼を避ける

窓の横、と決まったら、次は時間です。

お昼の 12 時前後、特に夏。真上から強い光が降ってくる時間帯は、撮らない方が、整います。

おすすめは、朝の 9 時前後か、午後の 3 時から 4 時。光が斜めから入ってきて、空気が少し色を持つ時間です。

午前は、清潔な印象。午後は、温かい印象。

ご自分のお店の雰囲気に合う方を選んでください。

サロンや雑貨のお店なら、午後の少し黄みのある光が、よく似合います。朝の白い光は、整体院やクリニックのような清潔感を求める業種に。

あ、ちなみに、私は朝の 8 時半に撮るのがいちばん好きです。空気がまだ少し冷たくて、お湯気がふんわり立つくらいの時間。これは個人差ありますが。

カーテンを、1 枚はさむ

窓のすぐそばに被写体を置くと、影が強く出すぎることがあります。コントラストが効きすぎて、片側が真っ黒になる。

そういうときは、レースのカーテンを 1 枚はさんでみてください。

ない場合は、白い紙でも、ハンカチでも。光と被写体の間に、薄い布が 1 枚あるだけで、影がやわらかくなります。

これを「ディフューズ」と言います。プロのスタジオでは、専用の幕を使いますが、ご自宅のレースで十分、同じことができます。

換気扇の音と、お茶の湯気と、レース越しの光。それだけで、写真は変わります。

正確に言うと、ディフューズの効果は「やわらかくする」だけではなくて、色味も少し変わります。レースの白がほんのり乗って、被写体が冷たく見えなくなる。これは、やってみないと分からない部分なので、ちょっと触ってみてください。

背景は、1 色だけにする

光が決まったら、最後は背景です。

背景に物を置かない。

これも、よく言われることですが、いちばん効きます。

白い壁、木の机、ベージュの布。背景は、1 色だけ。

その 1 色のなかに、被写体だけを置く。

すると、見る人の目は、自然に被写体に向かいます。

逆に、背景に観葉植物・本・小物・ライト、と物が並ぶと、目がそこを行き来して、肝心の被写体が伝わりません。

迷ったら、引き算。

足すより、引く方が、ずっと整います。

それでも撮れない日のために

ここまでお伝えして、それでも、

「やっぱり今日は撮れる気がしない」

という日があります。

私もあります。先週も、ありました。

そういう日は、撮らなくていいと思っています。

無理に 1 枚作っても、お客様に届いたとき、「うまく撮れなかった日」の空気が、写真の向こうから伝わります。

写真は、正直です。

撮れる日に、撮る。

その分、撮れる日に、いつもより 1 枚多めに撮っておく。

ご自分のフォルダに、整った 1 枚が常に何枚かある状態をつくると、発信の日に「今日は撮らなきゃ」と追い立てられずに済みます。

これは、コツというよりも、流れの作り方のお話です。

Mirais では、撮れない日も、ご自分のページが止まらないように

ここまで光のお話をしてきましたが、それでも、撮れない日は必ずあります。

Mirais のテンプレートに最初から写真が入っているのは、そうした「撮れない日」も含めて、ご自分のページが止まらないようにという考えからです。ご自分の 1 枚に置き換える前から、形が見える状態で始められます。

ご自分の写真が増えていくにつれて、1 枚ずつ差し替えていただけるように作っています。最初の 1 枚から完璧でなくていい、という設計です。

まとめると、たったこれだけ

たくさん書いた気がしますが、今日お伝えしたかったのは、1 つだけです。

窓の、横に、置く。

これだけで、写真は変わります。

時間・カーテン・背景は、その先にある仕上げの話。まず、窓の横に置いてみてください。

整った光は、被写体を整えます。整った被写体は、お客様に届きます。

お写真のちからを、信じてみてくださいね。

これだけで、ちょっと、整います。

やわらかい光が差す窓辺の机に置かれた、白い陶器のカップと小さな花

Mirais
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Mirais チーム / 七瀬

Mirais チーム / 七瀬
デザイン担当
色・余白・光のことを語らせると止まらない。Miraisのテンプレや写真選びの基準を担当しています。
得意:写真・色・世界観づくり
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